株式会社スペースエージェントの宮里賢史です。

2016年も旅行シーズンがいよいよ到来です。今シーズンも訪日旅行客の伸びはとどまる気配は全くありません。民泊事業主にとっても、いわゆる"稼ぎ時"がやってくるわけですが、今日はそんな民泊市場を最も賑わせてくれている”中国”について、まとめてみました。

実際中国人はどのくらいきているのか

　2015年に最も日本を訪れたのは、ご存知の通り中国人です。

去年だけで499万人を超える中国人が日本に訪れています。

　またその伸び率も最も高かったのも「中国」です。昨年対比で207%であり、2014年対比で2倍以上が訪れています。訪日中国人旅行客は数も伸び率も世界一。つまり、一番大きなマーケットが一番高い伸び率で推移しているのです。

　民泊事業主の方にとって、そんな中国の旅行客を理解し、その行動特性や思考パターンを把握することは、高いパフォーマンスを生み出すために必要であるといえます。

中国人旅行客の属性

　そもそも中国人は家族や親戚を誰よりも大切にする国民です。旅行も家族や親戚みんなでそろってやって来ます。

　彼らの多くは代理店を通じたパッケージツアーでやってきます。大家族がさらに束なってツアーでくるので、街を行く中国人は非常に大人数になる、というわけです。 

中国人は日本に来て何をしているのか

　中国人が日本に観光にくる理由のなかで非常に大きなウェートを占めているのが”買い物”です。“爆買い”というワードが出てきているくらいなので、ここはご存知の方も多いと思います。

　でもこのご時世、中国に進出している日本企業も多いのに、なぜ彼らはわざわざ日本に来て買うのでしょうか。それは"中国人は中国国内のものはそもそも信用していない"からです。

中国製品の流通事情

　例えば中国国内の製造業で同じ商品であっても、実はそのなかで品質毎のランク付けが行われており、最も品質の高いものが日本。次に品質の高いものが米国や欧州。最も品質が低いものが最後に中国国内で流通しています。

　しかしご存知の通り、もはや中国は世界で最も多くの富裕層を抱える国の一つで、一般の国民の生活水準も同時にあがっています。このような背景から、”中国人は中国国内で流通しているものを全く信頼していない”という状態が起きています。

中国人はなぜ夜中にドンキに並ぶのか

　中国人が夜になると、ドン・キホーテに並ぶ姿は有名です。東京でも大阪でも沖縄でも、夜中になればドン・キホーテのレジに多くの中国人が並んでいます。昼間はパッケージツアーがびっちり入っているので買い物は基本的に出来ません。

　しかし彼らは中国本土の知り合いから、”日本の化粧品”や”日本のブランド"などあらゆる商品が並んだお買い物リストを大量に渡されています。

　昼間は観光で忙しい彼らが一通り1日のスケジュールをこなしたあとに、知り合いや親戚から渡されたお買い物リストにチェックをしていくために、晩御飯もそこそこにして向かう先となっているのが"ドン・キホーテ"なのです。

　次号では、そんな中国人が「実は訪れている人気の観光エリア」についてまとめていきます。

編集部より：この記事は、民泊物件.com  様の5月13日投稿を転載させていただきました。