http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/matome/15/325410/122500152/?rt=nocnt

nikkei BP net より

 

 個人が持つ住宅や自動車などの資産を貸し借りできる「シェアリングエコノミー」と呼ばれるサービスが、欧米を中心に広がりを見せている。米国では、いわゆる「民泊」を仲介する「Airbnb(エアビーアンドビー)」が2008年に設立され、2009年には配車サービスの「Uber(ウーバー)」がサービスの提供を始めている。2016年は日本でもシェアリングエコノミーがさらに進展する年になりそうだ。

 Airbnbは、日本を含む約190カ国でサービスを提供しており、空き部屋の登録件数は100万件を超えるという。2015年4月8日に開催された「新経済サミット2015」では、AirbnbのCTO兼共同創設者であるネイサン・ブレチャージク氏が、「当社のサービスは始まったばかりで、事業規模は現在の100倍になってもまだ小さいと考えている」と述べている。

 日本でシェアリングエコノミーが根付く可能性はあるのか。同サミットに登壇した、自民党IT戦略特命委員会事務局長のふくだ峰之衆議院議員は、日本でも同サービスが育つ余地はあると断言。その前提として、国や企業にすべての責任を求めるかのような「日本の独特な雰囲気や考え方」を改革する必要性を挙げた。

 日本政府でも、シェアリングエコノミーを受け入れるための規制緩和やルール整備を進めようとしている。2015年10月20日に首相官邸で開いた「国家戦略特別区域諮問会議」では、規制改革事項として民泊など14の事業を新たに認定した。まず初めに東京国際空港(羽田空港)を抱える東京都大田区で、2016年1月から民泊が解禁されることになった。これにより、旅館業法で義務付けられているフロントの設置や、寝室の面積基準などを満たさなくても、大田区が認定すれば正式に営業できるようになる。

「共有経済は世界の潮流、対話と実行で革新を」、米起業家が提言

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個人が所有するモノをインターネット経由で貸し借りする、「シェアリングエコノミー」と呼ぶサービスが人気を集めている。大量生産・大量消費の従来型経済とは異なる市場を切り開くと期待を集める一方、既存の法規制に合わない「グレーゾーン」との指摘もある。2015年4月8日に開催された新経済サミットには、空き部屋を貸し借りする米エアビーアンドビーと自動車の相乗りを仲介する米リフトの共同創業者が登壇。これまでにないサービスを浸透させるには誠意を持って規制当局と対話することが重要との認識を示した。[全文を読む]

シェア?オンデマンド?、「Uber」や「Airbnb」の呼び方

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「『Uber』や『Airbnb』は『シェアリングエコノミー』や『オンデマンドエコノミー』と呼ばれるようだが、言葉の定義はあるの」――。筆者に下に日本からそんな質問が届いた。最近では「ギグエコノミー」という言葉も登場している。これらのサービスの「呼び方」について考察しよう。[全文を読む]

「民泊」解禁で「シェアリング・エコノミー」拡大なるか

Airbnbをはじめ「シェアリング・エコノミー」と呼ばれるサービスが急拡大するなか、東京都大田区で「民泊」が解禁されることになった。不特定多数の人を宿泊させる場合、旅館業法などで厳しい規制がかけられてきたが、特定の地域に限って規制改革などをする「国家戦略特区」に認定することで、解禁にこぎつけた。[全文を読む]

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