特区民泊・新民泊・旅館業法民泊:民泊適法化のための3つの制度をざっくりとまとめました。〜民泊実務集団Team NanatsuBa
2016/08/03 Airbnb大家の会
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早ければ今年(2016年)の秋頃には法整備が整うとも言われている新民泊制度。この新民泊制度ができることにより、これまで散々議論されてきた日本の民泊制度が一応の決着をみます。
これまでの、経緯が何ともカオスすぎてなかなか全容を把握できないのが今の日本の民泊制度です。
そもそも、民泊という定義自体微妙なうえに適法に民泊を行う制度が今後は3つも併存することになります。
なので、ここら辺で新民泊制度も含めた現状出揃っている民泊制度をまとめてみました。
それでは行ってみましょう。
まずは、特区民泊といわれるもの。
◇特区民泊
特区民泊とは国家戦略特別区域内に限って民泊を行える制度です。詳細は、大田区、特区民泊の条件を徹底解説しました、が詳しいです。特区内での民泊に限って旅館業法上の許可が不要となります。
メリット
特区民泊の最大のメリットは、旅館業法上の許可が不要という点です。正確には旅館業法適用
除外です。特区民泊の場合には、旅館業法上の許可に比べ比較的簡単な方法で許可取得が可能です。設備投資を少なく適法民泊を行うには特区民泊はもってこいです。もっとも、この後のデメリットもありますが・・
現在は、東京都大田区・大阪府でのみ申請が可能です。
デメリット
特区民泊の最大のデメリットは、ゲストを泊める事ができる日数が最短で6泊からという点です。特区民泊ではゲストの宿泊は6泊7日からしか認められていないのです。2泊3日もダメ、3泊4日もダメなのです。このデメリットには特区民泊のメリットを全てチャラにしてもおつりがくるくらいの破壊力があります。
この、最低宿泊日数があるが為に特区民泊は思ったより普及していないのが現状です。
つぎは、新民泊制度です。
◇新民泊
6月に閣議決定された規制改革実施計画と民泊サービスに関するあり方検討会での結果としてできあがる予定なのがこの制度です。早ければ秋頃に法整備が整うとされているのがこの新民泊制度。
メリット
新民泊のメリットもやはり合法化の為の手続きが簡単な点です。特に新民泊制度に関しては、ネットでの電子申請で適法な民泊とする為の手続きを行える予定なので、その簡易さは旅館業法の許可とは比べものになりません。民泊を家主居住型・家主不在型の2つに分けたうえでの制度運用が特区民泊と大きく異なる点です。
デメリット
新民泊制度のデメリットは、年間の民泊施設の稼働日数に上限があるという点です。制度案では民泊施設としての稼働は年間で180日を上限としています。この点が新民泊制度の最大のデメリットとなります。
しかも、年間180日の稼働日数は自治体の条例で180日以下とすることが可能となっています。
最後は、旅館業法上の許可です。
◇旅館業法上の許可
正攻法で旅館業法上の許可取得をしましょう、というのが最後の適法な民泊のための方法です。民泊という視点ではなく、そもそも旅館業をやってしまおうという事です。
メリット
最大のメリットは、特区民泊の6泊7日の制限や、新民泊制度での180日ルール等の制限がなくなるという点。この方法であれば民泊を行う上での足かせは一切ありません。日数制限・稼働制限がなく自由に民泊を行うことができます。旅館・簡易宿所・ホテルの許可と言われるものがこの方法です。
デメリット
許可取得が非常に難しい。この1点です。お金も期間もかかります。ほとんどの場合で設備投資も必要になります。もっとも、完全ホワイトで自由に民泊をやりたいのであれば、この方法しかありません。簡易宿所という形態であればホテルほど許可基準も厳しくはありませんので、この方法が現状では一番お勧めです。
◇まとめ
民泊適法化のための3つの制度を図にしてみました。参考にしてください。