不動産賃貸の革命児となるか 米スマホ賃貸サービスのbluegroundが約22億円を調達 〜Airstair
2019/03/25 Airbnb大家の会
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ニューヨークに本社を置くbluegroundは、1カ月以上の賃貸から最長5年までの賃貸アパートサービスを提供し、簡単かつフレキシブルな予約で短・中期滞在できるのが特徴。
bluegroundの取扱物件は、駅などに近く活気に満ちたエリアに位置しているのに加えて、同社デザインチームによるインテリア家具が用意されている。これまでのように家具を購入したり、引っ越しのための梱包などを行わなくても、すぐに滞在できる。
また、bluegroundの利用客は、ハウスキーピングやメンテンナンスを依頼する場合、専用のスマホアプリから連絡をすることで、対応チームにリクエストを送信可能だ。
すでに同社は、ニューヨークやサンフランシスコ、イスタンブール、ドバイなど3大陸9都市で1,700物件を提供するまでに拡大している。今回新たに調達した約22億円は新しい物件確保のために活用し、今後5年間で取扱物件を5万件にまで拡大する考えだ。
Google HomeやChromecastなど最新IoTも導入
OYOとbluegroundは、似たようなサービス展開を行っているが、bluegroundにはユニークな部屋が登録されている。例えば、ニューヨークのある部屋には、Google HomeやChromecastが完備されており、ボイス検索のほかスマホ動画をテレビに投影できる。
ドバイのある部屋には、Apple TVとマーシャル(Marshall)スピーカーが完備されており、音楽を楽しみたい利用客に向いている。また、朝のコーヒーが欠かせない利用客向けには、エスプレッソマシーンが完備された部屋もある。
日本では、bluegroundと同様のサービスを展開するOYO(オヨ)がヤフーとの資本提携によりスマホ賃貸サービスを開始。2019年3月末までに、渋谷区や中央区、新宿区などの都内主要エリアを中心に1千件を超える物件の獲得を予定するなど勢いを増している。
OYOは、キッチンや家具など暮らすために必要な設備が完備され、敷金や礼金などの費用がかからない点がメリットとして挙げられることが多いが、bluegroundは、デザインチームが監修する洗練された家具やユニークな設備が導入された部屋がある点が異なる。
《関連記事》インド発のホテルベンチャー「OYO」が日本の不動産業界に参入 敷金・礼金・仲介手数料ゼロの衝撃
OYO LIFE と blueground の違い
オヨライフ
ブルーグラウンド
グルグラム
ニューヨーク
1か月~
※2019年3月17日時点 Airstair調べ
OYO(オヨ)に続く、不動産賃貸市場の革命サービスになるか
これまで、数か月程度の一時的な滞在の場合は、賃貸契約に関するハードルが高いほか、家具の購入や搬入作業などで労力がかかることから、ホテル等の宿泊施設に滞在することが一般的だった。
しかし、インターネットの普及や企業のグローバル化とともに、リモートワークや頻繁な海外出張が一般化する中、中長期滞在でもホテルを予約するように予約でき、家具付きで搬入等の手間がかからない画期的なサービスである「スマホ賃貸サービス」への注目度は高まりつつある。
bluegroundとOYOはともに、1カ月以上の短期・中期滞在客をターゲットとし、スマホアプリを起点とした新しい不動産賃貸の形を創ろうとしている。不動産業界へのインパクトもあるが、これまで短・中期滞在客を獲得していたホテルなどの宿泊施設の競合企業にもなる。
《関連記事》インド発スマホ賃貸サービスの「OYO LIFE」グローバル化 中国ではたった8カ月で5万室を突破も
編集部より:この記事は Airstair 様の2019/03/19の投稿を転載させていただきました。