宿泊税、ホテルや民泊に課税する自治体が全国へ拡大の兆し インバウンドや民泊の増加を背景に~Airstair
2019/09/23 Airbnb大家の会
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インバウンドの増加を背景に、ホテルや旅館などの宿泊料金に対して宿泊税を課す動きが急速に拡大しつつある。宿泊税は、全国で初めて2002年10月に東京都で導入。その後大阪府が2017年1月に導入するなど大都市圏を中心に導入が進んでいたが、2018年10月に京都市が導入したのを皮切りに全国の自治体も導入に走っている。
京都市は、旅館業または住宅宿泊事業を営む宿泊施設を対象に宿泊料金が2万円未満の場合は 200円、5万円以上である場合は 1000円、それ以外の宿泊料金の場合は、500円を課す。
金沢市は、旅館業または住宅宿泊事業を営む宿泊施設を対象に、2019年4月1日から法定外目的税として宿泊税を導入。宿泊料金が2万円未満の場合は、200円、宿泊料金が2万円以上の場合は500円を宿泊客に課す。
2019年11月にはニセコなどのリゾート地がある北海道の倶知安町も宿泊税の課税を開始。旅館業又は住宅宿泊事業を営む宿泊施設を対象に、宿泊料の2%分を徴収する全国初の定率制としている。
また、予てから課税していた大阪府は1泊1万円以上のホテルや民泊などの宿泊施設の宿泊客から徴収している宿泊税について、課税対象を1泊7千円以上に拡大する改正条例を2019年6月に施行するなど対象範囲を拡大する動きも起こる。
全国の宿泊税
15,000円以上:200円
簡易宿所営業
特区民泊
住宅宿泊事業
15,000円以上 20,000円未満:200円
20,000円以上:300円
簡易宿所営業
住宅宿泊事業
違法民泊も含む
20,000円以上 50,000円未満:500円
50,000円以上:1,000円
簡易宿所営業
住宅宿泊事業
20,000円以上:500円
(2019年11月~)
簡易宿所営業
住宅宿泊事業
宿泊税 全国の自治体でも検討が進む
福岡県と福岡市は、宿泊税をめぐり対立していたが、県内の宿泊施設(旅館業・特区民泊・住宅宿泊事業)には宿泊者1人1泊につき200円、福岡市内の宿泊施設に対しては、県税として50円を課す方針で合意。
福岡市では、旅館業(下宿営業を除く)又は住宅宿泊事業を営む宿泊施設に対して、宿泊者1人1泊につき宿泊料金2万円未満の場合は 200円(うち県税50円) 、宿泊料金2万円以上の場合は 500円(うち県税50円)を課す。なお、福岡市域内の宿泊税は、福岡市が一括して課税と徴収を行うことから県宿泊税を福岡県に対して納付する必要はない。
北九州市も市内に所在する旅館業(下宿営業を除く)又は住宅宿泊事業、特区民泊を営む宿泊施設に対して、宿泊者1人1泊につき宿泊料金2万円未満の場合は県税50円、市税150円、宿泊料金2万円以上の場合は、はそれぞれ50円、450円とする方向で最終調整を行っている。
また、札幌市でも宿泊税の導入に向けた検討会議を設置する方針を固め、北海道も観光税の導入を検討する中、福岡市や北九州市の「二重課税」事例を参考に検討を進める。札幌市は、住宅宿泊事業いわゆる民泊の数で2千件を超えるほどの人気エリアとなっている。
他にも奈良市や熊本県なども宿泊税の導入に向けた検討を開始する方針。
訪日外客数は、2019年7月に累計1,962万人となり、政府目標の2020年4,000万人にむけて順調に増えている。引き続き伸び続けるインバウンドを背景に他の自治体でも宿泊税を導入する動きは加速していくことになりそうだ。
編集部より:この記事は Airstair 様の2019/09/03の投稿を転載させていただきました。