自在客顧問が伝授!中国人を相手にしないのは「損」です〜民泊物件.com
2016/11/17 Airbnb大家の会
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こんにちは。民泊物件.com運営局です。
今回は台湾マーケットでAirbnbを抜き、日本での躍進が期待される中国の大手民泊マッチングサイト「自在家」の日本顧問、清水隆志さんに中国人対応についてお話を伺いまし た。
ブームに乗らなくても、「国策」には乗った方が良い
旅館業界の「黒船」。
Airbnbはそう呼ばれることがあります。Airbnbが牽引する民泊業界は今年「民泊元年」とマスコミで騒がれ、とても賑わっています。奇しくも、黒船来航で慌てふためいた江戸幕府と、airbnb上陸で揉めている国会の光景を目の当たりにすると、「歴史は繰り返す」という言葉を連想させます。
実は今、ペリー提督が生きていたらきっと驚かれるほど、外国人の方がたくさん日本に押し寄せており、昨年は過去最高の1,974万人が日本を訪れました。これを受けて日本政府は、さらに旅行客を呼び込もうと「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」(議長・安倍晋三首相)を開き、東京オリンピックが開催される2020年に4,000万人、2030年に6,000万人と目標数を倍増することを決めました(ちなみに、旅行客数世界一のフランスは年間8,000万人です)。
政府が観光施策を、「日本経済復活の起爆剤」にしたいという意図がひしひしと伝わってきます。そして国策によって確実に「日本ブーム」が世界で起きているというわけです。相場の世界には「国策に売りなし」という言葉があるそうですが、インバウンド業界もまさに負け無し、そんな勢いを感じます。
これから民泊を始めるならば「中国人」を喜ばせるべし!!
ところで、誰が日本ブームを牽引しているかをご存知でしょうか?仲良しのアメリカ人?旅行大好きフランス人?隣国韓国人?いえいえ、圧倒的に「中国人」が多いのです。
中国人旅行者は、日本国政府が「ビザの緩和」という一石を投じてから、堰を切ったようにどっと日本へ押し寄せました。さらに政府は新たな目標人数達成に向け、中国のビザ発給条件の緩和を加速させることを決めています。つまり、今も中国人がたくさん来ているし、これからも中国人をたくさん呼びますと、政府が政策を打っているわけです。実際、日本に来る外国人の2人に1人が中国語を話すという状況になっています。
とくに、民泊をこれから始めるホストの方は「中国人」をはじめとするアジアの方をターゲットに絞るのは有効な方法かもしれません。なぜならば「サイズが合う」からです。海外で洋服を買われたことがある方ならご存知かもしれませんが、欧米の方のSサイズは、われわれのMサイズ、彼らのMサイズはわれわれのLサイズだったりします。私たちが想定している宿泊人数は、欧米の方には当てはまらないことがあり「寝具が小さい」等のクレームの対象になることは記憶のどこかに留めても良いと思います。そういう意味でも中国の方を相手にするのは「お得」です。
中国人を喜ばせるには「◯◯屋」ではなく「◯◯屋」を薦めろ!
最後に、民泊運営にきっと役立つ「中国人の生データ」をご紹介します。
中国人が、他の国の旅行客を圧倒する面白いデータがあります。それは「訪日回数」です。実は、約5割の中国人が「初訪日」なのです。そこでホストとして重要な視点があります。相手の立場にたって「初めて旅行する時を想像する」ということです。
たとえば、私が香港で電車に乗った時のことです。最初は漢字だから大丈夫!と思っていました。しかし、電車に乗り込むと「同じ漢字でも、字体が違うし、読み方も違う」ことに気づきました。その後、英語表記を頼りましたが、自分が想像した発音と実際のアナウンスが異なるということが何駅か続いて、どこの駅で降りて良いのかドキドキしながら電車に乗っていた記憶があります(これが旅の醍醐味でもあるわけですが)。
私たちが当たり前にできることが、異国では不安や緊張の種になっていることを知ることは民泊運営においてとても大事なことだと思います。
さて、ゲストの気持ちに寄り添うことができたら、ぜひ、彼らに「海鮮料理」を薦めてあげましょう。なぜならば、中国人が選んだ最も満足した食事は魚料理(寿司を除く)だからです。「爆買い、爆買い」と騒がれますが、彼らは私たちが思っているよりも肉食系ではないのかもしれません。
話を聞いたのは・・・
「自在客」顧問兼ぱんだハウス代表取締役社長。メガバンク、大手経営コンサルティングファーム、文部科学省官民協働海外留学創出プロジクトを経て現職。コンサル時代には、国内大手電機メーカー向けの国際プロジェクトにて中国に駐在したり、外国企業向けの日本進出戦略立案等、グローバル案件にも複数携わる。文部科学省主導の国家プロジェクト「トビタテ!留学JAPAN」の立上げに参画し、全国の大学生を対象としたグローバル人材育成に注力。中国のみならず外国人をもっと受け入れ、理解しあえる日本社会を実現することをミッションに活動中
清水さん、ありがとうございました。
編集部より:この記事は、民泊物件.com 様の10月5日投稿を転載させていただきました。